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【ニュース】政策金利を1.25%程度に——9月18日の日銀決定

2026.10.21 ニュース
日本銀行は2026年9月18日の金融政策決定会合で、無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.25%程度で推移するよう促す方針を、賛成7・反対2で決定しました。適用は9月24日からで、6月17日以降の1.0%程度を1.25%程度に変更する内容です。本稿は、今回、日銀が公表した決定文に沿って、決まった数字を整理します。

決まったのは短期の政策金利です

日銀がこの会合で変更したのは、無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標です。住宅ローンの固定型や、国債の流通利回りは、市場が付ける長期金利です。決定文は、それらが同じ幅だけ動くとは書いていません。9月3日の整理は、9月2日時点では追加の変更が決まっていなかった、という確認です。その後の9月18日に、方針が変更されています。

1. 決まった数字——誘導目標は1.25%程度

根拠は、日本銀行が2026年9月18日に公表した「金融市場調節方針の変更について」です。政策委員会は、次回会合までの調節方針を、次のとおりとすることを決めました(賛成7、反対2)。

誘導目標

無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.25%程度で推移するよう促す。

適用の開始

新たな調節方針、補完当座預金の適用利率、基準貸付利率は、いずれも翌営業日の9月24日から適用する、と注記されています。

補完当座預金

所要準備額相当部分を除く当座預金への付利金利を1.25%とする。

基準貸付利率

補完貸付制度の適用金利である基準貸付利率を1.5%とする。基準となるべき割引率も1.5%とする、とされ、手形割引の取り扱いは現在停止中です。

賛成は植田委員、氷見野委員、内田委員、高田委員、田村委員、小枝委員、増委員です。反対は浅田委員と佐藤委員です。理由は、このページの後半に決定文の注記どおり置きます。

2. そこまでの経緯——6月は1.0%、7月は維持

9月18日の文書は、新しい水準を「1.25%程度」と書いています。直前まで何%だったかは、それ以前の公表文で確認できます。

6月16日

「金融市場調節方針の変更について」は、誘導目標を1.0%程度とし、翌営業日の6月17日から適用する、としています(賛成7、反対1)。補完当座預金の適用利率は1.0%、基準貸付利率は1.25%です。

7月31日

「当面の金融政策運営について」は、誘導目標を1.0%程度のまま維持しています(賛成8、反対1)。高田委員は1.25%程度とする議案を提出し、反対多数で否決された、と注記されています。

したがって、9月18日の決定は、6月17日から続いていた1.0%程度を、1.25%程度に変えるものです。補完当座預金の1.0%と基準貸付利率の1.25%も、6月16日の決定に書かれていた数字です。9月18日の決定は、これらを1.25%と1.5%に変更する、としています。

3. 判断の材料として、決定文が書いていること

決定文は、景気について、中東情勢の影響もあって一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している、としています。先行きも、中東情勢が下押し要因となるものの、グローバルなAI関連需要の増加と政府の施策等が下支えし、緩やかな成長を続けるとみられる、という整理です。

物価については、別紙が、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は足もとで1%台後半だとしています。そのうえで本文は、中長期の予想物価上昇率は引き続き上昇しており、消費者物価の基調的な上昇率は2%に近づいている、と書いています。基調的な物価上昇率には、2%の「物価安定の目標」を超えて上振れるリスクがある、ともしています。

金融環境は、緩和した状態にある、としています。実質金利は短中期ゾーンを中心になお低い水準で、企業等の資金需要は増加し、金融機関の貸出態度も引き続き積極的、CP・社債市場も良好な発行環境が続いている、という記述です。

これらを踏まえ、2%の「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現という観点から、金融緩和の度合いを調整することが適切だと判断した、とあります。政策金利の変更後も、緩和的な金融環境は維持され、経済活動をサポートしていく、とも書いています。

4. 反対の理由と、同じ文書にある別の決定

注記によれば、浅田委員は、足もとの消費者物価(除く生鮮食品)の上昇率が2%を下回るなか、経済の状況も必ずしも強いとはいえない点を踏まえると、調節方針を据え置くことが望ましい、として反対しました。佐藤委員は、経済・物価情勢が、現時点ではこれまでと比べて大きく加速している状態にあるわけではないと考えられるもとで、このタイミングでの利上げは適切ではない、として反対しました。

同じ決定には、政策金利とは別の項目もあります。気候変動対応オペについて、金融調節の円滑な運営を確保しつつ、民間の気候変動対応を安定的に支援する観点から、貸付金利を変動金利に変更し、貸付総額等に上限を設けることを、全員一致で決めています。注記は、被災地金融機関支援オペと共通担保資金供給オペの貸付金利も見直す、としています。東日本大震災は、足もとの利用実績等を踏まえ、2027年5月の貸付をもって、被災地金融機関支援オペの対象災害から解除する、としています。

5. 今後の運営と、次の会合

決定文の第5項は、基調的な物価上昇率が2%に近づき、金融環境が緩和的であることを踏まえると、経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる、としています。タイミングとペースは、中東情勢、AI関連需要の拡大、為替相場の変動の影響を含め、中心的な見通しが実現する確度とリスクを点検しながら検討する、という方針です。基調的な物価上昇率が2%を超えて上振れ、その後の経済に悪影響が出ないよう、2%程度の水準で安定させていく観点が重要だ、とも書いています。

日本銀行の「金融政策決定会合の運営」のページでは、次の会合は2026年10月29日(木)・30日(金)とされています。経済・物価情勢の展望(基本的見解)の公表予定は10月30日です。本稿の日付(2026年10月21日)の時点では、この会合の結果は公表されていません。結果は、会合後の公表文で確認してください。

まとめ:変わったのは誘導目標と、それに伴う適用利率

9月18日に決まったのは、無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.25%程度で推移するよう促すこと、補完当座預金の適用利率を1.25%にすること、基準貸付利率を1.5%にすることです。適用は9月24日からです。長期金利や、各金融機関の貸出金利が同じだけ変わる、とは決定文は述べていません。各行の発表は、それぞれの一次情報で確認してください。

出典・参照(2026年10月21日時点)
・日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2026/k260918a.pdf
・日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年6月16日。誘導目標1.0%程度、6月17日適用)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2026/k260616a.pdf
・日本銀行「当面の金融政策運営について」(2026年7月31日。誘導目標1.0%程度を維持)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2026/k260731a.pdf
・日本銀行「金融政策決定会合の運営」(次回は2026年10月29日・30日)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/index.htm
※本稿は一般的な整理であり、投資助言・法的助言ではありません。最新の政策金利は、必ず日本銀行の一次情報でご確認ください。

金融資産を含む資産の整理については、資産管理コンサルティングのページもご参照ください。

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