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【ニュース】永住許可の手数料が20万円に——入管庁が政令案を公表、在留資格の更新・変更も最大7.5万円へ(2026年7月時点)

2026.7.6 ニュース
令和8年(2026年)7月3日、出入国在留管理庁は、在留資格の変更・在留期間の更新・永住許可に係る手数料の具体的な改定額を定めた政令案を公表し、パブリックコメント(意見公募)を開始しました。政令案の施行日は2026年10月1日を目指しており、永住許可の手数料は現行1万円から20万円へ、在留資格の変更・更新は現行の一律6,000円(窓口)から、許可される在留期間に応じ1万円〜7万5,000円への段階制引き上げが示されています。本稿では、5月に成立した改正法で示された「上限」の先にある実額を、一次情報に沿って整理します。

政令案段階であることの留意

本稿で示す金額は、出入国在留管理庁が2026年7月3日に公表した政令案に基づくものです。パブリックコメント(意見公募)の結果を経て最終的な政令として確定するまで、微調整の余地はあります。ただし、5月時点の報道ベースの「目安」と異なり、入管庁が公式に示した具体額であり、実務上の方向性はほぼ確定したと見てよい段階に入っています。最新の確定情報は、必ず官公庁の一次情報でご確認ください。

1. 経緯:5月の法案成立から7月の「実額」公表へ

在留手続の手数料改定は、次の流れで進んでいます。

  1. 2026年3月10日: 政府が入管難民法改正案を閣議決定し国会に提出。手数料の法律上の上限を、在留資格の変更・更新は10万円、永住許可は30万円へ引き上げる内容(詳細は当社ニュース2026年5月の整理を参照)。
  2. 2026年5月: 改正入管難民法が成立。上限引き上げの枠組みが法制化。
  3. 2026年7月3日: 入管庁が政令案を公表。上限の枠内で実際に徴収する金額を具体化。同日からパブリックコメントを実施(e-Gov上の受付締切は2026年8月3日0時、実務上は8月2日必着と考えるのが安全です)。
  4. 施行目標: 2026年10月1日(政令案の記載どおり)。

なお、2025年4月1日から既に施行されている手数料改定(窓口6,000円・オンライン5,500円等の現行体系)とは別の話です。今回の政令案は、さらに大幅な引き上げを想定しており、両者を混同しないよう注意が必要です。

2. 永住許可:1万円→20万円(20倍)

政令案では、永住許可の手数料を20万円(窓口申請のみ)と定めています。現行の1万円から20倍の水準です。

入管庁の積算説明によれば、永住許可の審査に要する実費は約2万円。残りは、在留外国人の急増に伴う出入国在留管理の公正な管理に要する費用(1人当たり年間約2万円の応益的要素)が加算される考え方です。改正法が定める上限30万円の枠内で、永住は20万円が具体額として示されました。

永住許可

現行(窓口)

1万円

政令案(窓口)

20万円(オンライン申請の対象外)

減額の上限(限定的)

対象

生活に困窮し、かつ難民認定者等人道上の配慮が必要な者に限り、2万円まで減額可能(政令案・ガイドライン案)。一般の就労者が当然に適用される制度ではありません。

3. 在留資格の変更・更新:一律6,000円から段階制へ

在留資格の変更許可および在留期間の更新許可については、許可される在留期間の長さに応じて手数料が設定されます。窓口申請とオンライン申請で額が異なり、オンラインは3,000円〜1万円の割引が設けられています(申請の利便性向上と窓口混雑緩和が目的)。

許可される在留期間窓口オンライン
3ヶ月以下1万円
3ヶ月超6ヶ月以下1.8万円1.5万円
6ヶ月超1年未満2.5万円2.1万円
1年3.3万円2.7万円
1年超3年未満4.8万円4.2万円
3年以上5年未満6.4万円5.6万円
5年以上7.5万円6.5万円

多くの就労・経営・家族滞在者が対象となる1年更新では窓口3.3万円(現行6,000円の約5.5倍)、5年更新では窓口7.5万円(約12.5倍)となります。企業の外国人雇用コスト試算では、更新頻度と在留期間の組み合わせごとに差が大きくなる点に留意してください。

4. 減額・免除の対象者

政令案では、経済的困難その他特別の理由により減額・免除が相当と認められる者について規定があります。

  • 減額: 生活保護法の要保護者に準ずる程度に生活に困窮している者で、難民の認定を受けている者その他人道上の配慮をする必要がある者。在留資格の変更・更新(3ヶ月超)は1万円まで、永住許可は2万円まで減額可能(ガイドライン案と併せてパブリックコメント実施中)。
  • 免除: 外交・公用の在留資格への変更、公用資格での在留期間更新等。

減額対象は限定的な制度設計です。一般的な技能・就労・経営管理ビザの保持者が、生活の苦労だけを理由に自動的に減額されるわけではありません。

5. 施行前に受理された申請は旧手数料のまま

政令案および報道によれば、政令の施行前に受け付けた申請については、許可の処分が施行後になっても、改定後の手数料は適用されません。10月1日の施行が確定した場合、9月中の申請受付が実質的な「旧料金での申請ウィンドウ」となり得ます。

永住許可を検討中の方、在留期間の更新期限が10月以降に迫っている方は、申請時期と手数料負担を今から逆算して計画を立てることを強くお勧めします。ただし、申請要件の充足や書類の準備が不十分なまま急いで提出することは、不許可リスクを高めます——費用と審査準備のバランスが重要です。

6. 増収の使途と、申請者・事業者が取るべきアクション

入管庁は、手数料の増収分を外国人の受け入れ環境の整備(日本語・制度学習プログラム、相談体制の強化等)、出入国在留管理のDX推進不法滞在者対策などに充てる方針を示しています。年間の歳入は、従来の数十億円規模から690億円〜920億円程度への増加が見込まれると報じられています。

  1. 個人(永住・更新予定者)申請時期と費用の逆算

    10月1日以降の申請予定であれば、政令施行前の受付で旧料金が適用される可能性を確認。永住は19万円の差額(1万円→20万円)が生じます。要件充足と費用の両面で専門家への相談を検討してください。

  2. 企業・人事担当者外国人雇用コストの再試算

    在留期間(1年・3年・5年)と更新頻度ごとに手数料を積み上げ、採用・定着支援予算に反映。関連:経営管理ビザ2025年10月改正と移行期間

  3. オンライン申請の活用3,000〜1万円の割引

    永住許可以外の変更・更新手続は、3ヶ月超の在留期間からオンライン申請が可能。窓口との差額を活用し、社内手続フローの整備も合わせて進めてください。

  4. 一次情報の定期確認政令確定・料金表PDFの取得

    パブリックコメント終了後の政令公布、施行日、公式料金表(PDF)を入管庁サイトで必ず確認してください。

在留資格・永住に向けた長期フォローは、資産管理コンサルティング(ビザ・永住支援)のページもご参照ください。


まとめ:「上限」の議論から「実額」への転換点

2026年7月3日の政令案公表により、在留手続の手数料改定は法案段階の「上限」議論から、具体的な納付額の段階に入りました。永住許可20万円、在留資格の変更・更新最大7.5万円——いずれも現行と比べて大幅な負担増です。政令案はパブリックコメントを経て確定しますが、10月1日施行を前提に、申請時期・費用・書類準備を今から整理することが、個人にも企業にも不可欠です。

出典・参照(2026年7月6日時点)
・出入国在留管理庁「改正政令案等に関するパブリック・コメントの実施について」(2026年7月3日掲載)
https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/10_00001.html
・出入国在留管理庁「在留手続等に関する手数料の改定」(2025年4月1日施行の現行料金)
https://www.moj.go.jp/isa/01_00518.html
・時事通信「外国人の在留手数料、最大7万5千円に引き上げ 永住許可は1万円から20万円に増額」(2026年7月3日)
https://www.jiji.com/jc/article?g=pol&k=2026070300376
※政令の最終確定・施行日は変動する場合があります。個別の在留申請は事案ごとに審査され、本稿は一般的な整理であり、法的助言ではありません。

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